葬儀の準備のはなし〜終活について〜

お葬式についての話し方

お葬式についての話し方の写真

お葬式の話は、ただでさえ縁起の良くないこととされていますので、なかなか切り出せない話題ではあります。特に本人のお葬式の話だと身構えてしまい、話をすることさえ簡単ではありません。そこで提案したいのは「配偶者のお葬式の話」として、そこから徐々に広げていく方法です。例えば、父親に本人の話をするのが憚れる場合は、母親に相談してみるということです。お盆で実家に帰省するタイミングで色々な話をしてみることです。この時に聞いておきたいことは、(1)場所、(2)規模、(3)費用、(4)会葬者への対応です。

また、お葬式が終わって一息ついたときに遺言書を読み、お葬式の希望、尊厳死や献体、臓器提供などの希望について遺族が知ることも少なくありません。死後の処置について特別な希望がある場合は、生前にはっきりと家族に伝えておくべきです。家族は、書面に残しておくことを提案してみるとよいでしょう。とくに、尊厳死については公正証書にしておくべきです。作成については、インターネットで調べることもできますが、最寄りの公証役場に相談するのも良い手です。ただし、日本には尊厳死に関する法律がないので、すべて本人の希望通りにできるとは限りません。実現のためには、公正証書の作成と共に医師ともよく話し合うことが大事です。また、献体は、家族の同意を得たうえで、事前の申込や登録などが必要です。遺体の引き渡しの時期によってお葬式をどのようにするかなどが決まってくるので、家族全員でよく相談する必要があります。

エンディングノートを活用するのも良い方法です。エンディングノートとは自身ののプロフィール、介護や延命治療、お葬式、相続などについての希望を記録するノートのことです。遺言書のような厳格な書式はなく、書店や文具店などで気軽に購入することができます。最近ではインターネット上から無料でダウンロードできるものまであります。ノートには、交友関係やお葬式に呼んで欲しい人・本でほしくない人など、具体的に希望を書く項目がありますので、これを活用して親の石を把握することも一つの手です。親が亡くなってから、その意思を実行に移すのは子供です。生前に情報を共有するツールとして大いに活用することができます。

お葬式のことを考えるときに最も気になるのは、その費用だと思いますが、お金よりも気を付けるべきことがあります。それは、菩提寺と宗派についてです。自分の家の菩提寺、宗派を把握されていますか?特に、どこかのお寺の檀家になっていたり、菩提寺にお墓があるという人は、事前に確認しておかなければならないと後々のトラブルに繋がります。なぜなら、宗教離れ、お寺離れが進んでいる現代でも、お葬式は故人や家族の好きなように何でもできるかというと、そうとは言えないからです。例えば、葬儀社の紹介で来た僧侶に読経を頼んだとして、その後、菩提寺に納骨しに行った際、違う宗派の戒名が付いていることを指摘され、納骨を断られたり、お葬式からやり直すように要求されたりすることもあるからです。そうなった場合、気持ちの負担も費用の負担も小さくありません。葬儀社に宗派を聞かれて「○○宗のはず」と曖昧に答えるのではなく、宗派や菩提寺について事前にきちんと把握しておきましょう。たとえ、菩提寺との関係が希薄になっていたとしても、檀家であることは家として特定の宗教・宗派に属しているということです。お葬式の執り行いを菩提寺に何の相談もなくすることは避けるべきです。

核家族化が進み、先祖代々のお墓をどう守っていくかも難しい課題です。菩提寺と檀家としての関係を親の死後も存続させていくかどうか、またどのように付き合っていくかは子供世代の課題ですので、親の考えを生前にしっかりと確認しておきましょう。