葬儀の準備のはなし〜終活について〜

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なぜ葬儀の準備(終活)をするのか?

よりそうお葬式はグランドセレモニー

年配の方が老後に不安を抱くようになった背景には、核家族化が進んだことで家族や社会とのつながりが希薄になったことが理由として挙げられます。また、葬儀やお墓にも新しいかたちの物が登場してきており、自らの人生のエンディングに向けて準備をするという、いわゆる「終活(しゅうかつ)」が年配者の世代で増えてきているのです。

シニア層(60代〜70代)を対象にしたあるアンケート調査では、「終活」という言葉を知っている人の半数以上が終活について興味と意欲を示しています。また、終活の内容として葬儀の費用やお墓の準備について、特に高い関心を抱いていることが明らかになりました。この調査結果には、年配者の世代がこれまで経験してきた家族の葬儀やお墓、実家の片付けなどでの苦労が反映されていることが考えられます。これまでは、葬儀にしてもお墓にしても「こうあるべき」というお手本がありましたが、核家族化が進む現代において、格式張ったしきたりや田舎のお墓を負担に感じ、これまでのやり方に負担を感じる人が増えてきていると考えられます。さらに、終活を行う理由の主な理由として挙げられるのは「家族に迷惑をかけたくない」というものでした。つまり、これまでのやり方はもう続けられないが、家族に迷惑をかけたくない、ということが年配者さんたちの不安の中心にあるように考えられます。

最近では、残される家族への経済的な負担を考えて、葬儀を行わなかったり家族葬などの小さなお葬式を選んだりする家族が増えています。しかし、葬儀を行わないことは残された人たちが身近な人が亡くなった事実を受け入れるための場を奪うことにもなります。また、家族葬などの小さなお葬式も友人や知人など、お世話になった人に対する配慮に欠けてしまうため、あまりよくないことです。無用なトラブルを避けるためにも、葬儀や供養の本来の価値、意味を生前に話し合いたいものです。家族への経済的な負担を考えてお墓を持たなかったり、永代供養や散骨などの軽傷を前提としない供養を選択する人も増えていますが、そういった供養方法について、よいイメージだけが先行してしまっているのも現実です。たとえば、「好きだった海に散骨」というと聞こえがいいですが、親は散骨した後の供養をどうするかまで考えてくれているのでしょうか?正しい知識や情報がないままにイメージの良さに引っ張られ、トラブルに繋がることもあります。

例えば、家族葬などの小さなお葬式を選んだ場合、「葬儀にはあまり人を呼ばないでほしい」という故人の希望どおりに家族葬を行ったものの、故人の知人や会社関係者などの弔問の対応や問い合わせが長く続き、身体的にも精神的にも疲弊してしまったというこがあります。故人に友人や知人が多い場合でも家族葬を選択するのであれば、葬儀とは別に、そういった方々が集まれる「お別れ会」といった場を設けることを検討しておきましょう。

また、散骨をされた場合、「○○の海に散骨をしてほしい」という故人の希望を叶えるかたちで、故人の四十九日に散骨を行ったものの、一周忌が近づいたときに親戚から「どこに手を合わせればいいのか」と聞かれ戸惑ってしまったということもあります。親族などには散骨する旨をあらかじめ伝えておき、理解してもらうことが重要です。散骨した場合は、遺骨の一部を手元に置く「手元供養」など、供養のよりどころとなるものをいくつか考えてみてください。

供養とは、時間をかけて続けていくものです。悲しみは徐々に薄れても、仏壇やお墓に手を合わせることで、故人に思いを寄せることができます。葬儀やお墓を選ぶときは、まずそのことを大事に考えておきたいものです。故人の意向も大切ですが、残された人たちのその後のことも考え、供養を続けられることが大切です。

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